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ライブドア堀江社長逮捕 後退してはいけない - オピニオン

 東京地検特捜部による強制捜査からわずか1週間。ライブドアの堀江社長ら4人がきょう逮捕された。容疑は、▼ライブドアが実質支配する投資事業組合が「マネーライフ社」を買収済みだったのにも関わらず、これを隠して買収すると発表した偽計取引の疑いと、▼ライブドアマーケティングに架空の売り上げを計上し、本来は赤字だった決算を黒字と虚偽公表した風説の流布の疑いの2つ。

 ライブドアは強制捜査の翌日に、間接的な出資だったことを理由に、「この投資事業組合は、連結決算の対象に含めておらず、開示の必要はなかった」と発表していたが、特捜部の手際よさ - 市場に配慮し後場終了後に任意で事情聴取を行い、夕方には地検に連行、わずか数時間の取調べで逮捕 - を見る限りは、かなり裏付け捜査が進んでおり、すでに報道されているようなほかの容疑での立件やその後の裁判などに自信を持っていると見てよいだろう。


 堀江容疑者は、きのう自身のブログに「疑いをかけられている件に、身に覚えがない」と書き込んだ。傘下に多数の企業を抱えた企業のトップとして、また、自ら広告塔としてテレビ出演などでタレントなみの多忙な日々を送っていたことは理解できるが、覚えがないというお粗末な説明からは社長としての責任を果たそうとする意思が全く感じられない。奇しくも強制捜査と同じ日に国会で証人喚問を受けたヒューザーの小嶋社長の姿が浮かんだ。容易に答えられるような質問に対しても証言拒否を繰り返し、偽装マンション住民から「開いた口がふさがらない、を通り越してアゴが外れた」と言わしめたあの姿が。

(強制捜査と証人喚問が同じ日に行われた件について政治の意図を感じるとの意見があるが、それを論じることは全くの無意味。私の取材経験から言って「ありえない」と否定することはできないし、前回の証人喚問でまともな質問を何一つぶつけることができなかった某党がいかにも考えそうで、思いを巡らせるのは面白いが、机上の空論にしかならない。ましてや、国民はそのような小手先のことで惑わされるバカではない。まあ、きょうも国会代表質問の初日と逮捕が重なっていますが)

 かけられた2つの嫌疑自体は、いささかも難しいものではない。経営者として知っていて当然のことであるし、企業倫理からみても守らなければならない最低レベルのお約束だ。ましてやM&Aはライブドアが存続してゆくために絶えず繰り返していかなければならない最も重要な経営手法である。そこに企業のトップの意思や決断が介在していなかったとでもいうのであろうか。覚えておかなければならないことを「身に覚えがない」では、すでに経営者としての資質が疑われる。もしくは、取締役の宮内容疑者以下にそうした重要事項を完全に任せていたと言うのであっても、社長失格の烙印を押さざるを得ない。

 ではどうすべきだったのが。私が堀江容疑者に期待していたのは、正々堂々と反論する姿であった。「証券取引法など現制度のここが甘いから、そこをついて会社を成長させた。いったい何が問題なのか。問題なら法改正してはいかがか」と。堀江容疑者は、日本の社会の旧態然とした部分にメスを入れる改革者ではなったのか。選挙で胸に掲げた2文字のスローガンは、何だったのか。強制捜査以降、戦う姿勢を全く見せず弁明すらできない姿は、かえって不正の意図があったのではないかという疑いを深める結果になってしまった。


 球団買収やニッポン放送株の取得など、これまでの言動から、堀江容疑者に時代のヒーローとしてのイメージを重ねていた堀江シンパも、「改革」は仮面だったのかと思い直した人も少なくないだろう。しかし、手のひらをまさに返したのがマスコミだ。

 堀江容疑者をバラエティー番組にゲストとして登場させるなどタレント並みに扱っていたテレビ局。囲みのインタビュー記事をのせた新聞。こうしたマスコミが、強制捜査以降、事件についての報道を連日、紙面や時間を大きく割いて行った。これは、「既存のメディアをつぶす」と挑戦状を叩きつけておきながら、自ら広告塔となってテレビなどの媒体を利用して自社を宣伝してきた堀江容疑者の行為に対する当然の帰結ともいえるが、私には不快感も感じられた。

 説明させてもらうが、私は、事件についてテレビや新聞が手のひらを返して報道していることをけしからんと言っているわけではない。 ブログなどのネット内のメディアでも全く同じことが言えるが、今この文章を書いている私も含めて、世間の関心が高いから、大きな事件だから、読まれるから書き伝えるので、ブログだって思考はマスコミとなんら変わらない。というか、そうした個々の総体こそがマスコミなのだから。

 ましてや、けしからんことが行われていたとすれば、それは大変けしからんことなので報道するのはむしろ当然だ。「容疑の段階なのに、まるで悪人扱い」などという擁護論が入る余地はない。むしろ、容疑の一つ一つを時間をかけて詳細に報道すべきだ。それが捜査機関への監視にもなり、世間の関心に答えることでもあるからだ。そういう意味では、テレビや新聞が手のひらを返すのは至極当然。

 私が不快感を感じたのは、テレビや新聞が自らを省みていない厚顔無恥さだ。昼の報道バラエティーでは、過去の出演シーンを引っ張り出して手柄のように放送する。自民党の武部幹事長が、去年の衆院選で堀江容疑者を応援したことについて、揚足を取るかのように党としての責任を問う報道をする(民主党の岡田前代表も堀江容疑者と面会して打診していたはず)。自分のことを棚にあげてよく恥ずかしくもないものだ。先にも書いたが、既存メディアへ「挑戦状」を叩きつけたのだから、その分逆風が強いのは仕方ないにせよ、(特に某局の場合は、私怨でも込められているのではないかと思われるほどだが)、マスコミ自らの責任については全く思いも及んでいないさまには滑稽ささえ感じる。


 堀江容疑者は、自らのブログで「報道されている件は誰がどこでどう調べたのかもわからないような代物ですので、なんともコメントのしようがありません」と否定すらせず、さじを投げ、説明機会を自ら失ったまま、逮捕された。報道は、明日以降も加熱したまま続くのは明らかであるが、今後は新たな情報のほとんどを捜査機関からの一方通行のものに頼らざるを得ない。こうなると懸念されるのは、「新興勢力=悪」、「旧来の方式=善」という図式化である。M&AやIT企業に罪はない。今回の事件をきっかけにして、挑戦者がくいを打たれるような社会に後退するようなことだけは避けなければならない。


(ウソを期待していた人には恐縮ですが、上記の記事は真面目に書いています。ヒマがない人も読んでください)
# by himanews | 2006-01-23 23:43 | オピニオン

社会) 涙がうそに見える人 1位は小嶋社長


 インタビューなどの際に流れる涙でうそっぽく見えるのは、ヒューザーの小嶋社長の涙だと感じる人が最も多いことが、ヒマ新聞の実施したアンケート調査でわかった。

 ヒマ新聞は、今月15日から20日にかけて、ニュース内で流される涙についてアンケート調査を行った。有効回答数は3,214票。

 このうち、「最も涙がうそっぽく見える人は?」という問いに、「ヒューザーの小嶋社長」と答えた人が最も多く、41%を占めた。特に、今月17日に開かれた衆議院国土交通委員会の証人喚問で証言拒否し続けた小嶋社長が、喚問終了後に一転して雄弁になり、「死ぬか、生きて償うかどちらかしかない」と言った際に流した涙を受け入れることができない人が多かった。

 次いで、「うそっぽく見える」と答えた人が多かったのは、ライブドアの堀江社長で19%。昨年末の株主総会で株主から配当を求められたときに、泣きながら「時価総額1位の企業を目指さなければならない」と言って、配当を断った際の涙が、今となっては、うそっぽく見えてきたと答えた人が多かった。

 続いて、第3位は、みのもんたの13%。手術から復帰した際に番組内で流した涙が、テレビの特性を知り尽くしている、みのだからこその、計算された涙のように感じたという意見が多かった。

 逆に、素直に受け入れることのできたと答えた人が最も多かったのは、全国高校サッカー選手権大会で優勝した野洲イレブンの涙だった。
# by himanews | 2006-01-23 03:38 | NEWS TODAY

社会) 1万人夜更かし 成田空港

 8年ぶりの大雪となった雪の影響で、成田空港では21日、欠航や遅延が相次いだ。空港ロビーでは、目的地への便に乗ることができなかった約9690人が床の上などで夜更かしし、中には「早く眠らないとだめだよ」と身内に注意される人もいた。
# by himanews | 2006-01-22 08:41 | NEWS TODAY

社会) 米国産牛肉輸入停止 怒りやあきらめの声

社会) 米国産牛肉輸入停止 怒りやあきらめの声_a0027382_028498.jpg 米国産牛肉は、特定危険部位である脊(せき)柱(背骨)が付いた肉がみつかったため、輸入再開からわずか2か月で再び全面輸入禁止となった。輸入禁止措置は長期化することも予想され、関係者からは怒りやあきらめの声が聞かれた。

 北朝鮮拉致問題早期解決の会の関係者は、「なぜきちんと調べないのか。問題は解決していない」と怒りを表した。耐震偽装マンションの住民関係者は、「政府の無策のせいで、このような問題が起きた。国は支援をすべきだ」と訴えた。また、早歩きで六本木ヒルズから出てきたライブドア関係者は、「もうだめかもしれない」とあきらめ顔で語った。

[写真] 脊柱が混入しているのが見つかった米国産牛肉(農水省提供)
# by himanews | 2006-01-22 00:30 | NEWS TODAY

社会) 都心で本格的な雪 スケート楽しむ人も

社会) 都心で本格的な雪 スケート楽しむ人も_a0027382_2321619.jpg 21日未明から太平洋側を中心に降り始めた雪は、同日夜も続いた。東京・大手町で午後5時に9センチの積雪を記録するなど8年ぶりの大雪となった。気象庁によると、この雪は明日朝までにはやむ見通し。

[写真] 横浜市では午後4時に8センチの積雪を記録。気温も氷点下となり、歩道にできた氷でスケートを楽しむ人の姿も。(口イター)
# by himanews | 2006-01-21 23:21 | NEWS TODAY